日々、何らかの形で使っている金融機関ですが、その違いについてあまり意識したことはないかもしれません。今回は金融機関の違いを説明し、自社が付き合いやすい先なのかを説明していきます。
目次
主な金融機関の一覧
色々な金融機関の名前を聞いたことがあると思いますが、網羅的にどういったところがあるのかについて、気にしたことはあまり少ないかもしれません。
それでは、お金を借りるとなった場合どこに相談をするでしょうか。付き合いのある金融機関があれば、まずはそこに声をかけてみるという方が大半だと思います。但し、自社にとってどの金融機関と付き合うべきか、複数の金融機関とも付き合いがあったほうがいいかなど、金融機関との付き合い方は思った以上に考えることが多くあります。ここでは、各金融機関の特徴を簡単にお話させていただきます。
上に主な金融機関をまとめた図を作成しました。金融機関にはまず、①政府系と、②民間の2パターンあり、そのなかでも、規模の大小に応じて取引に向いている金融機関が変わってきます。この図では、左から右に行くほど規模が大きい企業と付き合う傾向があることを示しています。そのため、自社のステージに応じてこの中から付き合う金融機関を選んでいくことが大切です。
それでは、各金融機関の特徴について、次で少し触れていきます。
政府系金融
政府系金融機関には、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、日本政策投資銀行の3つがあります。これらの金融機関に共通することは、民間の金融機関とも付き合いがないと、創業以外の融資は難しいということです。
日本政策金融公庫(略称:日本公庫、公庫)
中小企業・小規模事業者(含個人事業主)など、業種問わず幅広い先を支援
事業の創業期から融資を受けることができる
資本性ローン(無担保・無保証人)などの、通常とは違う融資も行っている
商工組合中央金庫(略称:商工中金)
中小企業専門の金融機関
銀行業務も行っているので、融資以外にも送金や手形、資産運用なども実施
売掛金やその他資産を活用した融資等、高度な金融商品も提供
日本政策投資銀行(略称:DBJ)
中堅・大企業を支援
融資と出資を軸に、高度な金融商品を提供
大企業支援以外にも、大型ベンチャーや海外案件等に積極投資
民間金融機関
民間金融機関には、主に信用金庫、地方銀行、メガバンクの3つがありますが、融資だけでなく、運用や事業承継などを総合的に提案してくることに特徴があります。
信用金庫(略称:信金)
個人や、中小企業(従業員300人以下、資本金9億円以下)を支援
営業エリアが決まっており、基本エリア内の会員としか付き合えない
高度な金融商品の取り扱いは少ない
地方銀行(略称:地銀)
主として本店がある都道府県の中小企業以上の先を支援(エリア縛りは無)
地銀によっては、東京や海外にも支店があり、他地域の事業者も積極支援
地銀によって、融資に対する姿勢もかなり違うことが多い
メガバンク(略称:メガ)
日本全国の中小・中堅以上を対象として支援
金融以外でもビジネスマッチングや事業承継支援なども実施
会社の決算書などの財務情報をかなり細かく確認する
まとめ
様々な金融機関がありますが、自社のステージに応じてこれらを使い分けることで、融資を最大限に引き出すことができます。もし、融資を受けたことがないけどどうすればいいかわからないや、もっと追加で融資が借りられないか、と悩む場合はぜひ弊社にご相談ください。