金融機関は会社のどこを見るのか

財務資金調達

融資を申し込んだとき、金融機関は会社のどういったところを見るのでしょうか。それがわかれば、融資の申し込みを有利に進めることができます。ここでは、弊社代表が大手メガバンクで働き、実際にどういったところを見ていたかをご説明していきます。

融資申し込み時の主な書類について

実際に融資を受けたいとなったとき、銀行や信金に融資の申し込みをすることになります。まずはその際に必要となる主な書類をご紹介します。

①商業登記簿謄本

②経営計画書

③決算書

④試算表

⑤資金繰り表

⑥金融機関取引一覧表

⑦納税証明書

これ以外にも細々と必要なものはありますが、主なものとしては以上です。それでは、一つずつを細かく見ていきましょう。

書類の具体的な内容について

商業登記簿謄本

こちらは簡単に言うと、会社の戸籍のようなものです。新規に取引する先に提出をお願いするケースなどもありみなさま、馴染みのある方が多いのではないでしょうか。ちなみに、個人事業主の方であれば、住民票などで代用となります。

経営計画書

こちらは金融機関によって名称や書式、記入内容は様々ですが、基本的には会社の今後の経営計画を記入するものです。計画とは、どんな事業を行ったりそれによって売り上げがどれくらい上がって、経費がいくらかったりするかなどの試算や、資金使途等を出す数字面と、事業の強み・弱みや、取引関係、経営者の経験などの文章面の両方を合わせたものになります。多い場合は十数ページ程度記入する場合もあり、時間も手間もかかりますし、金融機関もよくみて質問してくることが多いです。

決算書

こちらは事業をしていると、年に一度作成することになる書類です。税理士さんにお願いをして確り作成して頂いていると思いますが、あまり中身について確りとみられたことはないかと思います。但し、決算書は金融機関が一番見るものです。これが財務であり、ここを改善することで、融資額を増やすことができます。

試算表

決算書は1年に1度の作成ですが、それだと日々や月次の会社の数字がどうなっているかを把握するのには少し不便です。そのため、金融機関は「直近の試算表」をください、ということを言ってきます。これは、決算のように大がかりではないものの、直近の月くらいの単位で、数字をまとめたものです。これも基本的には税理士に頼んで作ってもらっていると思います。この内容も足元の事業の順調さをみるために、金融機関は確りと確認しにきます。なので、ここも改善することで融資額を増やすことができます。

資金繰り表

資金繰り表は現金の入りと出を把握するための表です。決算書や試算表で会社の数字は出しいているのですが、なぜこのようなものが必要なのでしょうか。それは、決算上は黒字でも、手元にお金がないと結局倒産してしまう、ということがあるからです。やや極端な例ですが、売掛金の入金が6か月後で、仕入れは現金一括のような商売ですと、売掛金の入金までの6か月間のお金が手元にないと、途中で回らなくなります。こういった事業に必要なお金を運転資金と言ったりするのですが、それについてはまた後日詳細にご説明します。

金融機関取引一覧表

これは銀行取引一覧表(通称:銀取)などとも呼んだりしますが、金融機関毎の借入金額、利率、返済期日等が一覧になったものです。どの金融機関からいくら借りているのか、またどの金融機関から一番お金を借りているのか(一番借りている先のことを主力行と言ったりします)といったことを知るために、金融機関が求めてくるものです。金融機関は特に主力行がどこなのか、支援姿勢はどうなのか(ようは苦しい時に支えてくれるのか)といったことをとても気にします。なので、この一覧表にもそういった意味が込められていて、金融機関にとっては重要な一枚なのです。

納税証明書

これは事業で稼いだお金に対して、ちゃんと税金を払っていることを証明するための証明書です。こちらも多分税理士さんにお願いをしているものだと思います。

金融機関はこれと決算書を突き合わせて、決算書の数字が間違っていないか、納税をちゃんとしているかといったことを確認します。

金融機関はどの書類をみるか

今回は金融機関が融資の申し込み書類から、金融機関が会社のどこをみるのかということをお話ししました。金融機関は特に決算書、試算表などの数字関連と、経営計画書で会社の強み・弱みなどの事業特性などをみてきます。

それ以外にも、ちゃんと納税しているか、社長の人となりはどうかなど、色々なポイントをみてきたりもしますので、そういったところにも注意を払いながら申し込みをし、融資に対する交渉をする必要があります。

途中、決算書や試算表のところで、改善をすれば融資額を増やすことができるとお話ししましたが、こちらの具体的なお話については、今後詳しく見ていきたいと思います。

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